親子で笑える!かぶる心配なしでプレゼントにもピッタリの絵本「びっくりおおかみ」
こんにちは。
元小学校教員で2児の母、河西です。
本ブログでは、子供たちと読んだオススメの絵本、教員としての経験や日々の育児から得た教育・育児に役立つことについて、ご紹介していきます。
今回、ご紹介するのは絵本「びっくりおおかみ」です。
漫画家やイラストレーターとしても有名な佐々木マキさんの作品。
佐々木マキさんワールド全開、「なにこれー」と親子で笑えます。
びっくりおおかみ
タイトル | びっくりおおかみ |
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発行年 | 初版 2015年 |
作者 | 佐々木マキ |
出版社 | 株式会社フレーベル館 |
本のサイズ | 24.9×25cm |
ページ数 | 24ページ |
対象年齢 (公式なものではなく、私の感覚です) |
4,5歳頃~ |
オススメ度 | ★★★★★ |
あらすじ・内容
ぶたが地面を掘っていると、土の中から箱が出てきました。
それを見ていたおおかみは、ぶたからその箱を横取りします。
誰も見ていないところまできて、箱のふたを開けてみると…
なんと、おおかみは顔だけぶたになってしまったのです!
親子で笑える!プレゼントにもぴったり
私は本作品のオススメ度満点にしています。
テーマ性や心に残るものは何もありませんが(笑)、そこがこの作品の良さだと思うのです。
親子で笑える
意味がわからず、笑えます。
読後、親子で「これで終わり!?」と言ってしまうほど。
上記のあらすじをお読みいただいてもわかりますが、めちゃくちゃです。
上記の続きもめちゃくちゃです。
でも、しっかりテーマのある本ばかり読んでいると、少々疲れてしまいますよね。
図書館で何冊も本を借りてくるなら、1冊はこのような作品があると、箸休め的に読めます。
ただただ、面白楽しく読めるところが、本当に素敵です。
プレゼントにもオススメ
我が子以外のお子さんに絵本を贈るのにオススメです。
テーマ性のある本は、そのテーマが贈り相手の親御さんの意に沿わないことがあります。
その点、何も考えずに読める本作品はぴったり。
また、定番の絵本は既に持っているという可能性もありますが、本作品は「定番」とは言えません。
しかし、「ぶたのたね」で有名な佐々木マキさんの作品。
世界観があり、相手のお子さんが気に入ってくれた場合には、佐々木マキさんの他の作品にも興味をもってもらえるのではないでしょうか。
書店に行ってすぐに購入できる作品ではないですが、その分、相手のお子さんへの「本を好きになってほしい」という思いを込められると思います。
何も気にせず、親子でリラックスして読める作品です。
お子さんが気に入ってくれたら、佐々木マキさんの他の作品にも手を伸ばしてみてください。
佐々木マキさんの世界にどっぷりハマってみましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ノラネコぐんだんデビューに!リズム感の楽しさが詰まった絵本「ノラネコぐんだん きしゃぽっぽ」レビュー
こんにちは。
元小学校教員で2児の母、河西です。
本ブログでは、子供たちと読んだオススメの絵本や、育児経験や教員としての経験をもとに、教育・育児に役立つかもしれないことについて、ご紹介していきます。
今回、ご紹介するのは絵本「ノラネコぐんだん きしゃぽっぽ」です。
ノラネコぐんだんは、とても人気の絵本ですよね。
毎回、子供を夢中にさせる工夫がなされています。
ノラネコぐんだん きしゃぽっぽ
【NEWS!】
— kodomoe🎊ノラネコぐんだん10周年記念号発売中 (@kodomoe) 2015年3月9日
第8回「この本よかっ!!子どもの絵本大賞in九州 」第1位に、『ノラネコぐんだんきしゃぽっぽ』が選ばれました! 九州の書店員のみなさま、どうもありがとうございます〜!https://t.co/OI8T5tb19p pic.twitter.com/0OTNvNZqYy
タイトル | ノラネコぐんだん きしゃぽっぽ |
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発行年 | 初版 2014年 |
作者 | 工藤ノリコ |
出版社 | 株式会社 白泉社 |
本のサイズ | 20.6×20.6cm |
ページ数 | 32ページ |
対象年齢 (公式なものではなく、私の感覚です) |
4,5歳頃~ |
オススメ度 | ★★★★☆ |
あらすじ・内容
おやまのえきに停車しているワンワンちゃんのきしゃぽっぽ。
とうもろこしなど、たくさんの農作物を積んでいます。
それを、植え込みの陰からノラネコぐんだんがそおっと見ていました。
ワンワンちゃんは、荷物を全て積み終えると、出発の時間まで休憩をすることに。
すると、ノラネコぐんだんはワンワンちゃんに内緒できしゃぽっぽに乗り込み、石炭を入れ、勝手にきしゃぽっぽを発車させてしまうのです。
シュシュポポ シュシュポポ ポッポッポー
お約束×〇〇
ノラネコぐんだんは大人気のシリーズ絵本です。
本作品を含め、シリーズでは既に9作品出版されています。
シリーズ外の作品やグッズも数多く発売されているのです。
2022年6月4日から「ノラネコぐんだん展」も開催されます
▼ノラネコぐんだん展
お約束の展開
ノラネコぐんだん人気の理由の一つは、お約束の展開にあるのではないかと思います。
ノラネコぐんだんシリーズを読んだことのある方はご存じかと思いますが、こちらのシリーズのストーリーは全てほぼ同じ展開です。
舞台や内容は違っても、お終いに向かって、同じところに落ち着きます。
これは、人に安心感を与えるものなのだと思います。
「アンパンマン」と同じようなものなのでしょう。
「あ、またノラネコぐんだん同じことになってる」と、親子でニヤニヤしながら安心感をもって読める作品になっています。
お約束×きしゃぽっぽ
お約束の展開になっているストーリーに、何を組み合わせるかということが、ノラネコぐんだんの面白さだと、私は思います。
同じ展開であっても、この組み合わせによって、毎回楽しく読めるのです。
今回はきしゃぽっぽ。
小さな子供が好きなきしゃぽっぽです。
このきしゃぽっぽの走る音が「シュシュポポ シュシュポポ ポッポッポー」。
リズミカルで、子供と読んでいて何とも楽しいのです。
そして、きしゃぽっぽを勝手に走らせた末に起こるハプニングも、本当に愉快で幸せな気分にさせてくれます。
お約束展開でも飽きずに読めるのは、子供がわくわくできるきしゃぽっぽとの組み合わせによるものなのではないでしょうか。
お約束展開に、今回はきしゃぽっぽが組み合わされている「ノラネコぐんだん きしゃぽっぽ」。
私は「ノラネコぐんだんデビュー」には「きしゃぽっぽ」が一番のオススメです。
初めての国際理解に!異国情緒を味わえる絵本「スリランカの昔話 ふしぎな銀の木」
こんにちは。
元小学校教員で2児の母、河西です。
本ブログでは、子供たちと読んだオススメの絵本や、育児経験や教員としての経験をもとに、教育・育児に役立つかもしれないことについて、ご紹介していきます。
今回、ご紹介するのは絵本スリランカの昔話「ふしぎな銀の木」です。
日本や西洋の昔話やおとぎ話は、目にする機会は多いもの。
しかし、南アジアお話はなかなか出会うことはないのでは。
小さなお子さんの国際理解の第一歩にいかがでしょうか。
スリランカの昔話 ふしぎな銀の木
タイトル | スリランカの昔話 ふしぎな銀の木 |
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発行年 | 初版 2017年 |
作者 | 著者:シビル・ウェッタシンハ 訳者:松岡享子 市川雅子 |
出版社 | 株式会社 福音館書店 |
本のサイズ | 約26.6×19.5cm |
ページ数 | 56ページ |
対象年齢 (公式なものではなく、私の感覚です) |
5歳頃~ |
オススメ度 | ★★☆☆☆ |
あらすじ・内容(結末まで)
むかし、あるところに王様とおきさき様、そして3人の王子がおりました。
ある日、王様は、地面が割れて銀の木が生えてくるという美しく不思議な夢を見ます。
王様はその夢のことが忘れられず、どうしても現実に目の前に見たいと思うようになりました。
そこで、その夢をどうにか持ち帰るよう、3人の王子を旅に出します。
王子たちは途中から3方に分かれて進むことにしたところ、上の二人の兄王子たちは、ジャングルの不思議な術にかかり、先に進めなくなってしまいました。
末の王子は勇敢に旅を続け、遂に、王様の見た夢を現実に見つけることができました。
その夢を現実に見るには、不思議な3人の乙女の存在が必要です。
その3人の乙女を伴い、2人の兄王子を救い、末の王子は国への道を戻ります。
ところが、兄王子たちは末の王子を裏切ってさっさと先に王宮へ帰り、王様に末の王子は3人の乙女と遊んでいただけだと報告するのです。
怒った王様は、帰還した末の王子を牢屋に、3人の乙女を塔に閉じ込めます。
どうしても夢を現実に見たいという思いが強く、王様は病に臥せってしまい、国中に王様の夢を探すようにお触れが出されました。
そこで、3人の乙女が自分たちと末の王子ならば、夢を実現できると名乗り出ます。
王様の目の前で、3人の乙女と末の王子は見事、王様の夢を現実のものとしました。
2人の兄王子たちの嘘は、末の王子の厚意で許され、3人の乙女と王子たちはそれぞれ結婚し、末の王子が次期王となり、立派に国を治めました。
初めての国際理解に!
小さなお子さんが初めて外国について知るのに、昔話はオススメ。
お話の流れや、登場する人や動物、お話の舞台など全てにおいて日本とは異なり、それを一度に目にすることができるためです。
何もかもが、自分の知る身近なものとは違うことを、お話を通して感じることができます。
日本の昔話で出る舞台は山林、本作品ではジャングル、日本でよく登場する果物は桃や柿のところが、本作品ではバナナなど、日本との違いは明らか。
外国の自然や人々の生活を垣間見ることができます。
また、「絵」にも異国情緒があります。
絵の雰囲気、色彩も日本の昔話にはないものです。
私が本作品を知ったきっかけは、5歳の娘が図書館で見つけてきたためで、娘は表紙の絵に惹かれたそうです。
「すごくきれい」と言っていました。
こんな風に、ただ単に外国の絵本の素敵さを感じるだけでも、国際理解の一歩になっているのかな、と思います。
※本作品には、人が殺されるシーンが複数回あります。昔話は日本のものでも、人や動物が殺されるシーンはあるので、あまり気にされることもないかと思います。しかし、人が人を斬り殺すという場面で、娘は軽くショックを受けているように見受けられました。お子さんによっては、適さないこともあるかと思いますので、ご注意ください。
外国語の習得や、外国の方との触れ合い、実際に外国に行くといったことだけが、国際理解ではありません。
外国の文化や、その良さを知るのに、昔話や絵本は有効です。
日本や西洋の昔話やおとぎ話の有名なものを一通り知っている小中学生にも、こちらの作品は国際理解の良い手立てになるのではないでしょうか。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
元小学校教員が教える!読み聞かせのメリットと子供が喜んで聞くポイント
こんにちは。
元小学校教員で2児の母、河西です。
本ブログでは、子供たちと読んだオススメの絵本や、育児経験や教員としての経験をもとに、教育・育児に役立つかもしれないことについて、ご紹介していきます。
今回は読み聞かせについて。
今年、年長になった娘のお友達ママたちのお話を聞くと、あまり読み聞かせをしていない印象をもちます。
しかし、私は育児や教育において、読み聞かせや読書は最良の家庭教育だと思っています。
やらないなんてもったいない!
多くの方にご家庭で読み聞かせを楽しんでほしいのです。
そこで、今回は幼児期の読み聞かせのメリットや方法をご紹介します。
1.読み聞かせのメリット
ベネッセ教育総合研究所では子供の読書について多くの調査を行い、研究を重ねています。
2012~2018年では、親子の読み聞かせ習慣が子供に及ぼす影響について明らかにしています。
読書習慣の確立
親子で読み聞かせをする頻度の高い家庭に育った子供は、児童期に自ら読書をする頻度が高いことが分かりました。
読み聞かせをすることで本を好きになり、文章を読む力の素地が養われていると言えます。
読書習慣の確立は学力向上に
同研究において、小学4年生以降の一人読みの頻度が言葉のスキルや論理的な思考力に影響を与えることが分かりました。
読み聞かせをする際には、自然と本についての会話が生まれます。
子供が言葉の意味を親に問うたり、親子で感想を言い合ったりするやり取りが、言葉のスキルや論理的な思考力の育成に良い影響を与えるのだと考えられているのです。
親子で読み聞かせを楽しみ、読書時間を共有することが重要だと言えるでしょう。
また、ベネッセでは別の研究で、読書習慣のある子供の方がない子供よりも、偏差値向上の幅が大きいことも明らかにしています。
親子で日常的に読み聞かせを楽しむことで、考える力の素地が形成される。
その上、読書の習慣が形成され、学力向上にもつながる。
読み聞かせは簡単に楽しくできる、最良の家庭教育だと言えるでしょう。
▼参考・参照:ベネッセ教育総合研究所「読み聞かせの実態と言葉の発達 ─幼児期から小学生の家庭教育調査─ 」
https://berd.benesse.jp/up_images/magazine/KORE_2019_spring_data.pdf
▼読書習慣と学力向上との関連については、こちらもご参照ください。
ノーリスク・ハイリターン
読み聞かせは、本さえ用意すればいつでも始めることができます。
教育的な効果を見込んで何か始めようとすると、費用がかかることがほとんど。
費用がかかるということは、継続していけるかどうかということも懸念され、リスクを伴います。
しかし、読み聞かせは本を図書館で借りれば無料で始められます。
そして、上記のようなメリットがたくさん。
まさに、ノーリスク・ハイリターンな家庭教育!
やらないなんて、もったいない。
2.読み聞かせをする上で一番大切なこと
子供に読み聞かせをする上で一番大切なこととは、子供が楽しんで聞けるということです。
上記に紹介したような読み聞かせのメリットは、子供が読み聞かせを楽しんでいる時にのみ当てはまるもの。
読み聞かせが義務となっていて、イヤイヤ聞かされているという状態では、効果は発揮されないのです。
「寝る前の読み聞かせ」「毎日10分」「読むべき本」「読み聞かせ時の読み方」など、読み聞かせに関して色々なことが言われますが、これらは二の次でOK。
どんな本でも、いつ、どれくらい読んでも、どんな風に読んでも構いませんので、とにかく子供と読み聞かせを楽しみましょう。
それが読み聞かせをする上で一番大切なことです。
3.いつ、何を読むのか
子供が楽しんでいることが大前提といっても、いつ、どんな本を読めばよいのでしょうか。
いつ読み聞かせをするか
子供が楽しく聞けるのであれば、読み聞かせはいつしても良いのです。
「寝る前の読み聞かせ」がオススメされることも多いですが、お子さんがそれを望んでいるのなら、それも良いでしょう。
「『朝読書』というから、朝だ」などと親が決めつけて、気乗りしない子供に読み聞かせをするのはNGです。
私のオススメする読み聞かせのタイミングは、子供が「ラッキー!」と思える時です。
幼稚園に行きたくない朝、お風呂になかなか入ってくれない時、遊び足りなくて布団に入れない時など。
「じゃあ、このご本を読んでからにしようか」とすると、子供としては「ラッキー!」なタイミングですよね。
本(読み聞かせ)は嬉しいもの、と刷り込むことができます。
どんな本を選べば良い?
子供が本をじっくり楽しめるよう、私は次のことに注意しています。
基本的には、子供が読んで欲しがる本ならば、何でもOKです。
しかし、子供の選ぶのが必ずしも、子供の望むような内容や発達に合っているとは限りません。
そんな時も、まずはその本を読んであげましょう。
もし、読んでみた上で、内容が難しすぎたり、子供が思っていたようなものでなかった場合は途中でやめてしまってもいいのです。
子供が読みたい本があるのに、大人の選んだものしか読んでもらえないと、せっかくの読み聞かせタイムに、子供の中に不満が残ってしまうかもしれません。
まずは、子供の希望をきいてあげましょう。
一方、中には本にあまり興味のないお子さんもいますよね。
そんな時は、大人が本を用意してあげます。
大人が本を選ぶ際のポイントは2点です。
・見開き1ページ当たりの文量の少ない本
まずは、自分の好きなものの本もあることを子供に知ってもらいます。
そして、あまり本に慣れていない子供は、ページの切り変わりが遅いと、なかなか聞いていられません。
ページがすぐに変わる絵本から、徐々に文量を増やしていきましょう。
4.読み聞かせのポイント
子供が楽しんでいれば、読み聞かせはどんな方法でもOK。
それが前提です。
では、どうやって読み聞かせをすれば、子供は読み聞かせを楽しめるのでしょうか。
子供が喜ぶ読み聞かせのポイントをご紹介します。
2秒待ってページをめくる
ページをめくる前に2秒待ちます。
これは、子供に絵本の「絵」を味わわせるためです。
特に、小さな子供や読み聞かせに慣れていない子供向けの絵本は文量が少なく、すぐにページが変わります。
すると、どんな絵が描かれているか、子供がじっくりと味わう間がありません。
子供が、文と共に絵をしっかりと楽しめるよう、絵本はページを変える前に2秒待つようにしています。
情感たっぷりに?淡々と?
読み聞かせなら、面白おかしく情感たっぷりに読むものだとお思いの方も多いのではないでしょうか。
しかし、国語科の範読(学習前に教員が、教材文を読んで聞かせる)の時には感情をこめて読んではいけない、という鉄則があるのです。
淡々と読む
なぜ範読では淡々と読むのかというと、子供に自分たちの力で文章を読み取ってもらうため。
教員が感情を込めて読んでしまうと、教員が読み取ったことを子供たちに伝えることになってしまうのです。
例えば、「お母さんは泣いていました」という文章を読む場合。
教員が悲しい声色で読めば、お母さんは何かが悲しくて泣いていることになります。
明るい声色で読めば、何か嬉しくて泣いていることになります。
しかし、お母さんがなぜ泣いているのかは、子供が読み取るべきこと。
教員が情感たっぷりに読んでしまうと、これから子供が学ぶことを、教員が先に教えてしまうことになるのです。
読み聞かせでも、同じことが言えるでしょう。
情感たっぷりに読んでしまうと、子供が前語の文章から自力で読み取るべきことを、親が暗に伝えてしまうことになるのです。
淡々と読むという方法も、子供の読解力向上につながる良い読み方なのです。
情感たっぷりに読む
しかし、感情を込めて読む良さも、もちろんあります。
小さな子供や読み聞かせに慣れていない子供は、淡々と読み聞かせをされても、面白味を感じられないでしょう。
なぜなら、読解力がついていないからです。
大人が情感たっぷりに読むことで、本の世界を子供に上手に伝えることができ、子供に本(読み聞かせ)の楽しさを伝えることができます。
本の内容・発達に合わせて
上記のように、淡々と読むことにも、情感たっぷりに読むことにもメリットとデメリットがあります。
そこで、本の内容や発達に合わせて、読み方を変えてみましょう。
私は、読み聞かせの好きな娘には淡々と読み聞かせするようにしています。
絵本にあまり興味のない息子には、情感たっぷりに読んでいます。
子供の発達や、本に慣れているかどうかで、読み方を変えるのです。
また、娘への読み聞かせの際にも、怖い本を読む時には情感たっぷりに読んで怖がらせています!
まとめ
- 読み聞かせをすると、一人読みの習慣につながる。
- 読書の習慣は学力を向上させる。
- 読み聞かせは費用がかからず、効果が高い。
- 子供が楽しんで聞ける時に、楽しんで聞ける本を読む。
- 2秒待ってページをめくる。
- 淡々と読むのも、情感たっぷりに読むのも、メリット・デメリットがあるので、発達や本の内容に合わせる。
読み聞かせは最良の家庭教育です。
費用をかけずに簡単に始められ、教育効果も高いもの。
しかし、そんなことは考えず、まずはお子さんとの読み聞かせ時間を楽しんでください。
親が楽しんで読んでいれば、子供も自然に本を楽しむようになるものです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
好きが加速!良いこと尽くめの「ポケットモンスター ガラル図鑑」
こんにちは。
元小学校教員で2児の母、河西です。
私は育児や教育において、読み聞かせや読書は最良の家庭教育だと思っています。
本ブログでは、子供たちと読んだオススメの絵本や、育児経験や教員としての経験をもとに、教育・育児に役立つかもしれないことについて、ご紹介していきます。
今回ご紹介する書籍は「ポケットモンスター ガラル図鑑」。
アニメやゲームの本は、あまり子供に与えたくないとお思いの方も多いでしょう。
しかし、私は今回のガラル図鑑のようなキャラクターものの書籍も、強くオススメします!
小学館カラーワイド ポケットモンスター ガラル図鑑
タイトル | 小学館カラーワイド ポケットモンスター ガラル図鑑 |
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発行年 | 初版 2020年 |
作者 | 発行者:縄田正樹 |
出版社 | 発行所:小学館 |
本のサイズ | 26×21cm |
ページ数 | 91ページ |
対象年齢 (公式なものではなく、私の感覚です) |
4,5歳頃~ |
オススメ度 | ★★★★☆ |
内容・あらすじ
テレビ東京系で毎週金曜よる6:55~放送中のアニメ「ポケットモンスター」。
(2022年5月16日現在)
現在放送中のポケモンはガラル地方が舞台となっています。
本作品は、そのガラル地方に生息するポケモンの図鑑です。
ポケモンは、その性質に応じて18タイプに分類されます。
本作品では、タイプ別にポケモンを掲載しています。
その数なんと400種!
何が何に進化するかといったことや、大きさ・重さ、性質なども記されていて、とても読み応えがあります。
しかもオールカラー。
中身の漢字には全てルビがふってあります。
好きが加速する!良いこと尽くめのキャラクター図鑑
ポケモン好きのお子さんにはぜひ読ませてあげたい書籍の一つです。
子供が、自分の力で自分の好きなものに詳しくなれるということが、このようなキャラクター図鑑の良さなのです。
「自分で調べる」習慣の一歩に
子供が、自分の興味関心のあることについて自力で調べられる環境というのは、非常に重要です。
わからないことがあった時にすぐ調べる、という習慣は当たり前のように思えるかもしれませんが、実はそうではありません。
調べるためのツールがあってはじめて、その習慣は形成されます。
4,5歳の小さな子供では、ポケモンについて知りたいと思ったとして、インターネットで自分で調べることなどできない場合がほとんどでしょう。
そんな時、手元に図鑑があれば、それがすぐにできます。
大人に断りを入れたり、手伝ったりしてもらわなくても、気になった時に自力で調べられるツールがあることが、「自分で調べる」の第一歩になるのです。
▼「自分で調べる」ことの重要性については、こちらもぜひご覧ください。
好きなものに詳しくなることが自信につながる
家族や友達に「そんなことまで覚えてるの!すごい」と言われることで、子供の自信につながります。
自力で得た知識によって人に褒められるという体験はとても大切なもの。
子供がアニメについてであっても、自力で調べて詳しくなることができた時には大いに褒めてあげましょう。
「学ぶこと、詳しくなることは良いことだ」と学習できます。
カタカナや調べ方の勉強にも
ポケモンでカタカナを覚えるというお子さんは多いようです。
本作品の口コミにも、「カタカナを覚えられた!」「カタカナに興味をもつようになりました」といったものが見られました。
また、本作品を通して「ものの調べ方」を学ぶこともできると思います。
本作品の最後のページには、掲載されている全ポケモンが「あいうえお順」一覧があります。
しかし、我が娘はまだ「あいうえお順」がわかりません。
それでも、娘はお目当てのポケモンのページを開くことができるのです。
なぜなのかを聞いてみると、「このポケモンは『みずタイプ』っぽいから、みずタイプのページを見てみたらあった」と言うのです。
今の自分にできる方法を駆使して調べるというのは、「ものの調べ方」について、大いに思考していると思いました。
やはり、好きなものに関することはよく学び、思考するものなのですね。
アニメについての本なんて与えたくないと思われる方も多いかもしれません。
しかし、子供が自分の「好き」に向かっている時は、多くのことを学んでいます。
アニメだからというだけで敬遠せず、ぜひお子さんの「好き」を尊重してみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
教育のトレンドを知るにはこれ!「AERA with Kids 22春号」
小学校教員として在職中はあまりに忙しく、正直、勉強する時間はありませんでした。
子供が生まれて退職し、育児や教育に興味をもった時に手に取ったのがこの雑誌でした。
AERA with Kids 22春号
タイトル | AERA with Kids 22春号 |
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発行年 | 2022年3月 |
作者 | 発行人:尾木和晴 編集長:木村恵子 |
発行所 | 朝日新聞出版 |
本のサイズ | 28.5×21.2cm |
ページ数 | 146ページ |
オススメ度 | ★★★★★ |
あらすじ・内容
小学生の子供をもつ親をターゲットにした教育系の雑誌です。
毎号、教育・育児業界で話題になっているキーワードや、親としての教育や子供と関わる上での悩み、中学受験の実際などを取り上げています。
今号の中心テーマは「子ども時代に読みたい本」。
著名人や本を扱うプロに、子ども時代に読んだ本やオススメの本をインタビュー。
151冊の本について掲載しています。
子どもに本を読ませたいが何を読ませればよいかわからない、という方には今号は特にオススメです。
教育のトレンドを知るには最適!
小学生の教育について勉強したいと思ったら、AERA with Kids はかなりオススメです。
内容や考え方に偏りもなく、非常に読みやすく参考になります。
教育のトレンドについてわかりやすく解説
本誌は、教育のトレンドについて非常にわかりやすく解説してくれています。
教育・育児の世界にも、トレンドや新常識はもちろんあります。
親は何の疑問も持たずに、自分の受けた教育を子供にしてしまうということがあると思うのです。
しかし、自分の受けた「当たり前」の教育は今や過去のもの、ということもあるでしょう。
例えば、昔は体罰は当たり前のことで、誰もが受け入れてきたものですが、現在はそんなことはご法度だと誰もが知るところ。
これは分かりやすい例ですが、不登校への対応、ジェンダーの考え方、自尊感情の育て方など、一般的にはあまり知られていなくても、教育業界では新しい「当たり前」ができていっています。
そのトレンドを知るのに、平易な言葉でわかりやすく解説してくれるのがAERA with Kids なのです。
季刊雑誌がちょうどいい
季刊雑誌という発刊間隔と値段がちょうどいいのです。
教育業界にもトレンドはありますが、さすがにファッション業界などのようなスピード感はありません。
季刊誌という発刊間隔は、教育のトレンドを知るのにちょうどいいのです。
また、季節ごとに刊行されるので、長期休みや学期の切り替わりといった、子供に関する変わり目にもピッタリ合っていて、内容もこれらに合っているので、親にとっての「それを知りたかった!」が知れるようになっています。
また、教育・育児の書籍を購入しようとすると、なかなか高額で、購入しようとは思えないこともありますよね。
ましてや、流行りの内容のものとなると、購入は躊躇してしまうところではないでしょうか。
AERA with Kids はあくまで雑誌なので定価998円。
季刊誌でこのお値段ならば、気軽に手に取ることができるのではないでしょうか。
今号のオススメは「小学生の人間関係」
我が子の人間関係の悩みは、親にとってもかなり心配の種ですよね。
しかし、ママ友に相談するというわけにもいかず、モヤモヤとした気持ちを抱えてしまいがちでしょう。
今号では「新年度の不安を解消!小学生の人間関係」と題し、そんな親の気持ちに寄り添い、適切な解決方法を提示してくれています。
よくあるケースや、担任の先生との関係の作り方など、親が知りたいことについてわかりやすく解説しています。
元小学校教員として、非常に納得できる内容でした。
AERA with Kids は教育のトレンドを知るのに、最適な雑誌です。
これを毎号読んでいれば、小学生の教育についてのトレンドはしっかり押さえられると私は思います。
自分の受けた教育を当たり前と思わず、子供への教育にも新しい常識を取り入れるきっかけにしてみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
アクティブラーニングのひとつ!「自分で調べる」ができる子に
近年、教育の世界で注目されているアクティブラーニングという言葉をご存じですか。
子供が主体的に学ぶための姿勢の育成は大変重要なものです。
私が小学校教員として在職中は、子供が「知りたい」と思えるよう、授業を工夫するのに腐心していました。
「主体的に学ぶ姿勢」というものは、もちろん自然に身につくのではなく、教育や環境によって育成されていくものです。
では、家庭では子供の「主体的に学ぶ姿勢」は、どのように身に付けさせれば良いのでしょうか。
「自分で調べる」はアクティブラーニングのひとつ
気になったことをすぐに調べる、というのは主体的な学び、つまりアクティブラーニングの一つと言えます。
「気になったことをすぐに調べる」のは当たり前のように思えるかもしれません。
しかし、「すぐに自分で調べる」というのは自然に身につくものではないのです。
アクティブラーニングとは
そもそもアクティブラーニングとは、どのような概念なのでしょうか。
教員による一方向的な講義形式の教育とは異なり、学修者の能動的な学修への参加を取り入れた教授・学習法の総称。学修者が能動的に学修することによって、認知的、倫理的、社会的能力、教養、知識、経験を含めた汎用的能力の育成を図る。発見学習、問題解決学習、体験学習、調査学習等が含まれるが、教室内でのグループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワーク等も有効なアクティブ・ラーニングの方法である。
(引用元:文部科学省用語集)
つまり、子供が主体的に学ぶための授業の工夫や、それによって様々な能力の育成を図ろうというものです。
要するに、「子供が自分から学ぶような授業をすることが大切で、それが学習効果を高める」ということだと言えるでしょう。
教員は発問や教材を研究し、専門的な知識や経験をもって、これを実現しようとします。
子供の興味関心を引き、学習内容を子供にとって自分事に引き寄せる工夫をすることで、学ぶモチベーションを維持できるように努めるのです。
一方、家庭でそこまでするのは困難であり、状況的にもあてはまらないでしょう。
しかし、子供が主体的に学ぶ姿勢を身に付けることは、家庭でも可能です。
自分で調べるがアクティブラーニングに!
気になることがあった時、すぐに自分で調べるというのは、アクティブラーニングの第一歩だと言えます。
子供が学びに向かう主体的な行動だからです。
この「気になること」は、教科学習の内容に限りません。
自分の好きなこと、興味のあること、テレビを見ていて気になったこと、ゲームをしていてわからないことなど、全てです。
「知りたい」と思ったことをすぐに調べるという習慣は、主体的な学びの一つ。
簡単なことに思えるかもしれませんが、これを実現するには、大人が環境を整える必要があるのです。
「自分で調べる」ができる子にするためには
「自分で調べる」ができる子にするためには、次の2点が重要です。
- 調べられる環境を整える
- 「知りたい」の内容を制限しない
環境を整える
まず、子供が自分で調べられる環境を整えることが大切。
子供が自分で、すぐに調べられるツールを整えるということです。
どのツールを用意するかは、年齢や発達の度合いによって異なります。
子供がローマ字入力をスムーズにできるのであれば、PCやタブレットを用意してあげても良いでしょう。
小さな子供であれば、図鑑や簡単な辞書など。
ここで大切なのは、どんなツールを用意するにせよ、子供が自分ですぐに調べられるようにするということです。
PCやタブレットを用意するのであれば、子供が自由に、すぐに触れるように設定する必要があります。
親にPCを出してもらわなければならない、きちんと子供用の使用制限がされていないために親不在時は使えないといったものでは、子供がすぐに調べられません。
PC・タブレット、図鑑などの書籍、どれであっても、子供が自由にいつでも、ツールに触れられる環境を整えることが大切です。
「知りたい」の内容をできるかぎり制限しない
子供が調べたい、知りたいと思う内容を制限しないことも重要です。
なぜなら、「知りたい」という強い動機に基づいて行動している時は、その行動自体が学びになるからです。
自分の好きなことに没頭する時、人は多いに思考しています。
それがたとえアニメのキャラクターに詳しくなりたい、ゲームを攻略したい、というようなことであっても。
好きなことについて学ぶ過程で獲得した、調べ方や目的に到達するプロセスなどは、学習でも活かされ、ひいては人生で活かされます。
「またゲームの調べもの」「アニメの本しか見てない」と思ってしまいがちですが、子供にとっては、重要なスキル獲得の時間かもしれません。
※子供が性的なものや暴力的なものについてばかり調べ、強く興味をもっている場合には、なぜこれらのことばかり調べているのか、話を聞いてみてください。最初から否定せず、子供の興味関心を尊重しつつ、危険を回避できるように親が介入できるようにしましょう。
「自分で調べる」が進む本
「自分で調べる」が進む本は以下のものです。
- 図鑑
- 辞書
- キャラクターの図鑑
- ゲームの攻略本
図鑑や辞書は言わずもがなですが、キャラクター図鑑やゲームの攻略本は、購入をためらってしまうこともあるのではないでしょうか。
しかし、子供が興味をもち、知りたいと思うことを自分で調べられるようにすることが大切。
これらも、子供にとって大切な「調べる」経験になると思っています。
そして、PCやタブレットを使える子供でも、書籍から得る情報は多いものです。
また、このようなツールを子供が使うことはできても、安全に使用させることが難しい場合もあるでしょう。
そんな時は、やはり書籍の利用がオススメです。
情報の信ぴょう性についても、ネットには注意が必要であることも併せて子供に話すのも良いでしょう。
まとめ
- 子供が自主的に学べるような工夫をすること、それによって学習効果を高めることをアクティブラーニングと言う。
- 好きなことを自分で調べる経験は、大事なアクティブラーニング。
- 子供が自分で、すぐに、いつでも調べられる環境を整えることが重要。
- 子供が調べることを制限しないことも大切。
- 図鑑や辞書だけでなく、キャラクターやゲームについての書籍でも、自分の知りたいことを主体的に調べる経験になる。
子供が主体的に学ぶように工夫することがアクティブラーニングです。
それは、学校だけでなく家庭でも取り組めます。
子供の興味関心を尊重し、すぐに調べられる環境を整えることは、主体的に学ぶ姿勢の育成につながるのです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。